活用事例
石川県立金沢向陽高校では、iPad20台×3セットが導入されています。iPadと画像転送機能付アクセスポイントを一緒にタブレットカートに収納・移動し、普通教室でタブレットを活用した授業を実践しています。
1年生の数学の授業の中野祥先生の授業では、2人で1台のiPadを活用し、授業が行われます。授業が始まり、生徒がPenPlus Classroomにログインすると、先生は生徒がiPadを自由に操作出来なくするように画面をロックし、生徒が集中して静かになったところで授業が開始されました。先生のWindowsタブレットは無線でプロジェクターの大画面に映るため、先生はWindowsタブレットを持ち、生徒の様子を見ながら授業を進めます。
今回の授業の流れはこのようになりました。
1.投票機能を使ったクイズによる前時の復習
↓
2.教科書の例題を生徒が自分で読み解く
↓
3.教科書の練習問題を考えiPadに書き込む
↓
4.代表生徒が発表する
↓
5.先生が加筆訂正し各自ノートに書き込む
↓
6. 今日の授業アンケートに答える
最初に、前の授業の復習で2次不等式を先生が説明し、その4択問題が生徒のiPadに一斉に配布されます。生徒は投票機能を使い4択の中から選択して回答すると、先生のタブレット画面には誰がどんな回答をしたかが瞬時に表示されます。先生がその投票結果を円グラフで表示すると、生徒もクラス全体の回答結果に興味深く注目していたようです。
タブレットを使わない時は画面ロッ クで授業に集中
今度は、教科書の中から「ボールを真上に打ち上げる。x秒後のボールの高さをym(メートル)とすると、yはxの関数y=-5x²+30x(0≦x≦6)で表される。ボールが地上から 40m以上の高さにあるのは、打ち上げてから何秒後から何秒後までのときか。」という練習問題が配布されました。生徒各自が解いて提出した回答が先生のタブレットに回収され、先生が回答をタブレットから確認し、加筆・訂正をして補足します。
先生が正解した生徒を指名すると、その生徒はどのような式で求めたかをタブレットに書きながら自席で説明を始めます。その際プロジェクターの大画面には、発表画面がリアルタイムに出てくるので、クラス全体で解き方を確認することができました。この方法を見て、生徒が前に出て回答をチョークで書いて説明するより、手元の画面が大画面に表示されるので、とてもわかりやすく、黒板の前まで行く時間も短縮することができるのではないかという印象を受けました。
授業の終盤には、「今日の授業内容はわかりましたか?」というアンケートを出すと、生徒はiPadから「はい」「いいえ」で投票し、先生は生徒の理解度を瞬時に把握することができていました。金沢向陽高校では、iPadが導入されて間もないとお聞きしましたが、授業の中で効果的に活用されているところが印象的でした。
生徒の回答結果は瞬時に円グラフで 表示
最後に授業者の先生からコメントを頂きましたので、ご紹介させて頂きます。『iPadを利用することによって、いつも以上に熱心に問題に取り組んでいたように思います。前に出て発表するよりも、その場で書き込みながら発表できるので、生徒にとっては発表のハードルが低くなったと感じました。また、投票機能を使うことによって生徒たちの理解度がすぐに分かるため、早い対応ができることが良いと思います。手書き機能を使えば、生徒たちの目の前で説明ができ、さらにそれを生徒が持っているiPadへ送ることもできるところも良いと思いました。』中野先生、効果的な授業での活用方法のご紹介ありがとうございました。